Q&Aの中からキーワードで検索する
- 以下のキーワードでよく検索されています。
会社では新たに社内預金制度を導入することになり、その利率は、金融機関の定期預金の平均利率より高い年0.3%としたいと言われました。ただ、社内預金の利率は、法令で決められていると聞きましたが、どのように定められているのでしょうか?
まず、会社が社内預金制度を導入するには、過半数労働組合か労働者の過半数を代表する者との間で、貯蓄金管理協定を結ばなければなりません(労基法18②)。
また、社内預金には、利子をつけなければならず(同法18④)、貯蓄金管理協定において、預金の利率を定めなければなりません(労基則5の2)。
この場合、貯蓄金管理協定で定める利率が厚生労働省令で定める利率を下回るときは、当該厚生労働省令で定める利率による利子をつけたものとみなされます。
つまり、社内預金の下限利率が、厚生労働省令で定められているということです。
具体的には、「労働基準法第十八条第四項の規定に基づき使用者が労働者の預金を受け入れる場合の利率を定める省令」によって年0.5%とされています。
この社内預金の下限利率は、毎年定期預金の平均利率との差によって見直しが行われ、変更が行われる場合には、厚生労働大臣がその旨告示することとされていますが、変更のない場合も、毎年2月に、厚生労働省から変更がない旨の行政通知(*)が示されています。
以上のとおり、ご質問の会社で導入される社内預金の利率年0.3%は、法令で定める年0.5%を下回りますので、貯蓄金管理協定を結ぶ際には、年0.5%以上の利率とする必要があり、また、仮に年0.5%未満の利率を定めたとしても、年0.5%の利率が適用されることとなります。
なお、社内預金の上限利率は示されていませんが、賃確法において、毎年3月31日現在の受入預金額の全額について、同日後1年間を通じて一定の保全措置(金融機関の保証契約締結、預金保全員会の設置など)を講ずべきことが定められています(同法3、賃確則2)。
* 令和8年2月5日付け基監発0205第2号「 令和8年4月から適用される社内預金の下限利率について 」において、次のように示されています。
「労働基準法第十八条第四項の規定に基づき使用者が労働者の預金を受け入れる場合の利率を定める省令」(昭和27年労働省令第24号)に基づき、令和7年10月における定期預金平均利率を算出したところ、0.355%であった。したがって、当該平均利率と同月において適用される社内預金の下限利率(年5厘(0.5%))との差が5厘(0.5%)未満であることから、令和8年4月から適用される下限利率は引き続き年5厘(0.5%)であるので、了知されるとともに、事業場等からの照会があった場合には適切に対応されたい。
- 凡例
-
法令の略記
・労基法:労働基準法 ・労基則:労働基準法施行規則 ・年少則:年少者労働基準規則 ・最賃法:最低賃金法
・労契法:労働契約法 ・賃確法:賃金の支払の確保等に関する法律 ・安衛法:労働安全衛生法 -
条文等の表記
・法令略記後の数字:該当条文番号 ・法令略記後の○囲みの数字:該当項番号 ・法令略記後の( )囲みの漢数字:該当号番号
例:労基法12①(二):労働基準法第12条第1項第2号 -
通達の表記
・発基:大臣又は厚生労働事務次官名で発する労働基準局関係の通達 ・基発:労働基準局長名で発する通達
・基収:労働基準局長が疑義に答えて発する通達 ・婦発:婦人局長(現 雇用均等・児童家庭局長)名で発する通達