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凡例

法令の略記
・労基法:労働基準法
・労基則:労働基準法施行規則
・年少則:年少者労働基準規則
・最賃法:最低賃金法
・労契法:労働契約法
・賃確法:
  賃金の支払の確保等に関する法律
・安衛法:労働安全衛生法
条文等の表記
・法令略記後の数字:該当条文番号
・法令略記後の○囲みの数字:
  該当項番号
・法令略記後の( )囲みの漢数字:
  該当号番号
例:労基法12①(二):
  労働基準法第12条第1項第2号
通達の表記
・発基:大臣又は厚生労働事務次官名で発する労働基準局関係の通達
・基発:労働基準局長名で発する通達
・基収:労働基準局長が疑義に答えて発する通達
・婦発:婦人局長(現 雇用均等・児童家庭局長)名で発する通達

Q&A

全般

Q

従業員を一人でも雇えば労基法は適用されるのですか?

A

原則として、どのような企業でも、日本国内で従業員を一人でも雇えば労基法が適用となります。パートタイム労働者やアルバイト等の就業形態を問わず適用となります。したがって、従業員を雇う際には、労基法等で定められた必要な手続や関係書類の整備をしておく必要があります。

詳しく知りたい方はこちら

労基法が適用されない労働者

次の者又は事業には労基法の一部あるいは全部が適用されません。
  • (1)船員法1①に定める船員(労基法116)。
    船員には、労基法の特別法たる船員法が適用されます。ただし、労基法の原則や定義を定めた総則や罰則を定めた規定等は適用されます。
  • (2)同居の親族のみを使用する事業(労基法116)
    • ⅰ)親族とは、民法725にいう、六親等内の血族、配偶者、三親等内の姻族をいいます。
    • ⅱ)同居とは、同一の家屋に住んでいるということだけではなく、実質的に世帯たる実態があるか否か、すなわち居住及び生計を一にしているか否かで判断されます。
    • ⅲ)他人を一人でも雇用すれば、労基法が適用されます。その場合、同居の親族であっても、就労実態が他の労働者と同様であれば、労働者と解されることがあります(S54.04.02基発153)。
  • (3)家事使用人(労基法116)
    家事使用人であるか否かは、従事する作業の種類・性質の如何等を勘案して具体的に当該労働者の就業実態により決定されます。
    • ⅰ)法人に雇われたが、その役職員の家庭において、その家族の指揮命令のもとで家事一般に従事している者は家事使用人に当たります(S63.03.14基発150・婦発47)。
    • ⅱ)個人家庭の家事を請け負う者に雇われて、その指揮命令の下で家事に従事する者は家事使用人には当たりません(前同)。
    • ⅲ)個人開業医の見習看護婦、旅館の女性従業員、個人事業の見習・内弟子などが「家事に従事する」あるいは「事業を手伝う」などの場合は、「どちらが本来の業務か」によって判断されます(S24.04.13基収886)。
  • (4)一般職(特定独立行政法人等の職員を除く)、特別職(裁判所職員(裁判官及び裁判官の秘書官を除く)・国会職員・防衛省の職員)の国家公務員
    労基法の適用はありません(労基法112、S63.03.14基発150・婦発47、H25.6.13基発0613第1号)。
  • (5)一般職の地方公務員
    労基法の一部規定についての適用除外があります(同上)。

国外や外国企業での適用関係

  • (1)商社・銀行等の国外支店・出張所など
    • ⅰ)労基法は行政取締法規であり、国内にある事業にのみ適用されます(属地主義)。
    • ⅱ)国外の作業場が事業としての実態を備えている場合には、労基法は適用されません。しかし、国外の作業場が独立した事業としての実態がなく国内の業者の指揮下にある場合には、国外の事業も含めて労基法が適用されます(S25.08.24基発776)。ただし、現地にいて労基法違反を犯した者は処罰の対象とはならず、国内の使用者に責任がある場合にはその者が処罰の対象となります(前同)。なお、罰則は適用されなくても、民事上の責任は追及できる場合はあります(前同)。
    • ⅲ)海外出張者については、労基法が適用されます。
  • (2)外国人、外国人が経営する会社、外国籍の会社
    • ⅰ)外国人であっても日本の国内の事業場で働く労働者であれば、労基法は全面的に適用されます。
    • ⅱ)外国人が経営する会社、外国籍の会社であっても日本国内に所在する事業場であれば労基法が適用されます。

必要な手続や書類の整備

  • (1)労働条件の明示
    労働者に対しては労働契約締結の際に次の労働条件を明示しなければなりません(ただし、⑦から⑭についてはその定めをしない場合には明示の必要はありません。)。明示の方法は、①から⑥の事項(⑤の昇給に関する事項を除く)については労働者に書面を交付して明示しなければなりません。このため、厚生労働省においては「モデル労働条件通知書」を示しているので、参考にすると便利です(H24.10.26基発1026第2号)。
    • ①労働契約の期間に関する事項
    • ②期間の定めのある労働契約を更新する場合の基準に関する事項
    • ③就業の場所及び従事すべき業務に関する事項
    • ④始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項
    • ⑤賃金(退職手当及び第五号に規定する賃金を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
    • ⑥退職に関する事項(解雇の事由を含む。)
    • ⑦退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項
    • ⑧臨時に支払われる賃金(退職手当を除く。)、賞与及び第八条各号に掲げる賃金並びに最低賃金額に関する事項
    • ⑨労働者に負担させるべき食費、作業用品その他に関する事項
    • ⑩安全及び衛生に関する事項
    • ⑪職業訓練に関する事項
    • ⑫災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項
    • ⑬表彰及び制裁に関する事項
    • ⑭休職に関する事項
  • (2)必要な報告や書類の作成
    適用事業場報告は様式第23号の2(労基則57)、労働者名簿は様式第19号(労基則53)、賃金台帳は様式第20号、第21号(労基則55)によることと定められています。
    労働保険の加入手続は、所轄の労働基準監督署等へ労働保険関係成立届(様式第1号)、労働保険概算保険料申告書(様式第6号)を提出することによって行うこととなります。
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