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平成29年度 厚生労働省委託事業 過重労働解消のためのセミナー

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凡例

法令の略記
・労基法:労働基準法
・労基則:労働基準法施行規則
・年少則:年少者労働基準規則
・最賃法:最低賃金法
・労契法:労働契約法
・賃確法:
  賃金の支払の確保等に関する法律
・安衛法:労働安全衛生法
条文等の表記
・法令略記後の数字:該当条文番号
・法令略記後の○囲みの数字:
  該当項番号
・法令略記後の( )囲みの漢数字:
  該当号番号
例:労基法12①(二):
  労働基準法第12条第1項第2号
通達の表記
・発基:大臣又は厚生労働事務次官名で発する労働基準局関係の通達
・基発:労働基準局長名で発する通達
・基収:労働基準局長が疑義に答えて発する通達
・婦発:婦人局長(現 雇用均等・児童家庭局長)名で発する通達

Q&A

賃金

Q

経営が苦しいので、従業員の月例給与を引き下げるには、どのような点に注意すればよいのでしょうか?

A

月例給与等労働条件の引下げを行う場合には、法令等で定められた手続き等を遵守するとともに、事前に十分な労使間での話合いなどを行うことが必要です。労働条件通知書や就業規則に明記してある給料の額よりも実際に支払われる給料の額が少ない場合は、労基法24条違反(給料の一部不払い)となる可能性がありますので、注意してください。

詳しく知りたい方はこちら

労働条件の引き下げを深掘りすると

  • (1)合意による変更
    労働契約の変更は、労働者と使用者の合意により行うのが原則です(労契法3条)。労働者と使用者が合意すれば、労働条件を変更することができます(労契法8条)。
  • (2)就業規則による変更
    • ⅰ)使用者が一方的に就業規則を変更して、労働者の不利益に労働条件を変更することはできないのが原則です(労契法9条)。
    • ⅱ)使用者が、就業規則の変更によって労働条件を変更する場合には、次のことが必要です(労契法10条)。
      • ①その変更が、以下の事情などに照らして合理的であること。
        ・労働者の受ける不利益の程度
        ・労働条件の変更の必要性
        ・変更後の就業規則の内容の相当性
        ・労働組合等との交渉の状況
      • ②労働者に変更後の就業規則を周知させること。
    • ⅲ)就業規則の作成や変更にあたっては、事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合はその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合は労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければなりません(労基法90)。また、就業規則を作成・変更した場合は、所轄の労働基準監督署長に届けなければなりません(労基法89)。
    • ⅳ)判例
      • ●みちのく銀行事件(最(1小)判平12.9.7労働民例集44巻2号353頁)
        経営低迷が続く地方銀行が満55歳以上の管理職を専任職に移行させて、業績給の削減や専任職手当の廃止等を内容とする就業規則改訂を実行し、その結果、上記労働者らの標準賃金額が33%~46%引き下げられたという事案において、変更の必要性は認められるものの、不利益が大きすぎ、高齢の特定層にのみ、そのような不利益を受忍させることは相当でなく、多数組合との合意も大きな考慮要素とすることはできない、として合理性を否定した。
        http://www.zenkiren.com/Portals/0/html/jinji/hannrei/shoshi/06079.html
      • ●第四銀行事件(最(二小)判平9.2.28民集51巻2号898頁)
        地方銀行において、定年を55歳から60歳に延長するに際して、55歳以降の給与と賞与を削減した事案では、行員高齢化の状況、賃金制度改正の内容、改正後の賃金水準を他の地方銀行と比較して検討し、かつ行員の大多数の組合との交渉・合意を勘案して、合理性を肯定した。
        http://www.zenkiren.com/Portals/0/html/jinji/hannrei/shoshi/06710.html
  • (3)労基法24条違反(給料の一部不払い)となる可能性がある場合
    • ⅰ)同意が得られない場合
      経営状況が悪化した対応策などとして、賃金の一定割合を将来に向けて一律に減額する措置は、通常、労働契約の基本的要素としての賃金額の変更に当たります。このような場合、各労働者の個別的な同意を得て行うことが考えられます(労契法8条)。
      しかし、この同意が得られず、労働条件通知書に明記してある給料の額よりも実際に支払われる給料の額が少ない場合は、労基法24条違反(給料の一部不払い)となる可能性があります。
      また、同意が得られない場合でも次に述べる就業規則の不利益変更が行われる場合も考えられます。
    • ⅱ)就業規則の不利益変更で合理性が認められない場合
      就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については、無効となり、無効となった部分は、就業規則で定める基準によることとされています(労契法12条)。したがって、就業規則において各労働者に支払われる額が決定されている賃金等について、個別の労働契約でこれを下回る額を定めようとする場合には、就業規則の変更を行う必要が出てきます。そうすると上記(2)に記載したように合理性の要件を満たすことが必要となります(労契法10条)が、この合理性の要件を満たさない場合、変更前の就業規則に明記してある給料の額よりも実際に支払われる給料の額が少ない場合は、労基法24条違反(給料の一部不払い)となる可能性があります。
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